草原にいる

雑文を書きます。

悪夢

 昨日16:00から例のワクチンを打った。その帰りにドラッグストアでスポーツドリンクやウイダーを買い込み、備えを万全にした。

 また、ワクチンの前に美容院でパーマをかけてもらった。次の出勤時に上司に「ワクチン打ったらこうなりました」と小ボケをかますためだ。

 ワクチン接種の次の日は会社から特別休暇をもらえるので、今日は一日本棚の整理などしていた。まだ一回目だからか副反応はほぼなく、少し拍子抜けしてしまった。家じゅう掃除して、洗濯して、有意義な一日を過ごしてしまった。

 ただ、明け方に悪夢を二つ見た。コロナに限らず、ワクチン接種にはつきもののようだ。一つ目は、兄の車を山奥の山道に停めて助手席で一人スマホゲームをしていたら、急に車が動き出し崖に落ちた。幸い途中で枝に引っかかったが、フロントガラスはめちゃくちゃになっていた。不思議なことに車体は無傷であった。

 二つ目は、「真珠の耳飾りの少女」のようなアングルで額に収まっている池田エライザの絵を友人と二人で眺めていた夢である。急に池田エライザの声が聞こえてくる。目の前の絵に語り掛けられているようだが、絵の中のエライザは表情一つ動かさない。「今後一切、食べ物を残さないでね」と繰り返し語り掛けられる。なんだか怖くて、隣にいる友人は二つ返事で「はい、もちろんです!」と答えている。僕は「そんなこと言って、もし残したら呪い殺されるだろうな」と考え、「すみません、そんな事は約束できません」と答えた。すると目の前の池田エライザの右目だけ急に上を向き、彼女の顔が溶け出した。視界はモノクロになり、不協和音が鳴り響いた。

 目を覚ますと明け方で、玄関の方からラップ音が間断なく聞こえて来た。なんだか腹が立って「脅かすなよクソどもが」と思いながら目を閉じると、気付けば10:00になっていた。