短歌を作るのが困難になった。言葉が出てこなくなった。そんな中で絞り出したここ一年の短歌
さわやかにすこやかに都心を練り歩き湿度計に死に得る明日
爆心地のコロスはいつまでも透明いつまでも聞こえるカーテン
カーテンのすそかき上げて痛む色色に今宵は祭りのようです
色は無し
眼はひらかないほうがいい、かなしみ、かなしみ、とばして煩悩
妻になるひとを見やればひまわりの明日も生こうの色においかな
ひまわりは毒のありかを知っている放射線からにょきにょき血豆
左眼が壊れたのろいの朝食後毒を喰らわば皿まで、くわばら
生きた飢餓朝食を抜いた電車にてほとばしる血液の生きた飢餓